成年後見と選挙制度

成年後見制度を利用すると、選挙権がなくなるということをみなさまご存じでしたでしょうか。
当事務所でもお客様にご説明する際、驚かれてしまうことが多いのですが、現在の公職選挙法の規定では、後見制度を利用すると、選挙で投票することができなくなってしまいます。
この規定は、参政権を保障した憲法に違反するのではないかということが、以前から言われていました。

平成25年3月14日、成年後見制度の利用で選挙権をはく奪することは憲法違反だとする東京地方裁判所の判決が出ました。

http://mainichi.jp/area/news/20130314ddf001040003000c.html

判決でも指摘されていますが、自己の財産を管理・処分する能力と選挙権を行使する能力が異なるのは明らかです。
今後は、公職選挙法の改正に向けて国会が動いていくことを強く期待したいと思います。

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